恋文
あるひと から
おてがみ を いただいた
その おてがみが
まるで
わたしには
こいぶみ の ように おもえた
もじ の うしろに かくした
かなしみ が
あおく にじんで かすかに みえた
これは こいぶみ で しょうか
と
おへんじ かこうか
どうしようか
すこしのあいだ かんがえてみた
おへんじ だそうか
どうしようか
こころ が ゆれる
なぜか
ゆれている じぶん が
おもしろい と おもう
そんなふうに
いつだって
まよいの さきに
ものがたり が はじまるのです