逃した魚は 大きいのね 🐳
40代前半 の 頃だったか
ワタスの 宝物 ミチヨ と 飲みに出かけた
仙台 国分町👯
居酒屋さんで 飲み
かなり いい気分
シメに ラーメン屋に 入った
カウンターだけの 狭い ラーメン屋さん
どうにか2席 空いてて キャッキャッ と 喜び 座る
どれにしようか 迷う
迷うだけなら 良いのだが
なんせ カシマシイ
声 デカイ
もう 何を 注文したかも 忘れたが
待ってる間も 実の無い話に 花が咲く
満開に 花が 咲く
アイヨーー と
カウンター越しに ラーメン渡される
ふと
ミチヨ
隣の 男性の ラーメンを 見て
私に 悲しげに 言う
「プーちゃん なんで 私達の チャーシュー 1枚なの」
「仕方ないべ これ 注文したんだから』
「私 麺見えない位 乗っかってるのが いい」
まるで 子供だ
イヤ 子供以下である
「だ か ら 仕方ないの」
食べながらも ツイ 大きな声に なる
ほしたら
ほしたら
ミチヨの 隣の彼が
「食べますか」と ミチヨに 聞く
「はい」
と ミチヨ 笑顔で 答え
恐ろしや ミチヨ
自分の ドンブリを ツト 隣に 動かし
チャーシュー 受け取った
エッ エッ と 眺めていると
ミチヨ
ワタスの ドンブリに
貰った チャーシューを 乗せ
頭下げながら またもや 自分の ドンブリを 隣に 寄せる
彼は 笑顔で もう1枚 チャーシューを く れ た
「頂きます」と また 頭下げる ミチヨ
ワタス
申し訳なくて
申し訳なくて
「ホント すいません」と 彼に 言えば
「いいえ」と 笑う
なにげなく
そっと 彼を 観察すれば
靴 ヨシ
スーツ ヨシ
おてて ヨシ
で
高得点なのだ
途中で
彼が ハンカチ出して
鼻を かんだ
ミチヨと 顔見合わせ
小さく 頷く
『お仕事の お帰りですか」
ワタス 最大の お澄まし顔で 尋ねる
「出張でして」と 彼
すかさず ミチヨ
「あら どちらから」
と 鈴の鳴るような 声で 追う
追いかける
そう
ミチヨは 声が 美しいのだ
彼 ハニカミながら
「ちょっと フランスです」
マァー マァー おフランスですか
と 思いつつも
「パリですか」と 重ねて ワタス 聞く
「はい」と 彼
「今頃の パリは いい季節でしょうね 」と 合いの手 入れれば
ミチヨ
「そうなの」と 彼に 振る
「ええ 1番 いい時期ですね」 と 高得点の 彼
そんなこんなで 結構 会話が 続く
お会計に 彼 立ち上がり
「お先に』と 声を掛けてくれる
彼が お店を 出た途端
ワタス
ミチヨに
「出るよ」と 強く 強く 言う
ノロマな メンゴイ 我が ミチヨ
慌てて お会計
で
お外に 出てみれば
もう 敵の姿無し
「もう ーー いないじゃん」
「ごめん でも プーちゃん どうするつもりだったの」
無邪気な ノロマな メンゴイ 我がミチヨ
「馬鹿ねぇーー チャーシューの お礼に コーヒー どうですか って 誘えたべや」
「 あら んだね」
「あぁーーた おフランスよ おフランス」と ワタスが 吠えれば
「ハンカチーフ よね ハンカチーフで 鼻噛む男って 中々 いないよねー」
と 遠い目になる ミチヨ
「んだてば」
「んだねぇ 惜しかったね」と ミチヨが 笑う
ワタスも 可笑しくて 大声で 笑う
い
👯 👯 👯