姿 隠す🌃
双子の 息子達が 小1の頃
空手の稽古帰りに 寄った ビデオ屋さん
車に 乗ろうとして 気がつく
ミァー ミァー と 猫が 鳴いてる
3人で 捜す
子猫だ
私を 見上げ 鳴く
「あなた どうしたの」と 抱き上げ
ビデオ屋さんに 問い合わた
誰も 知らないと 言う
どなたか 訊きに来たら 連絡下さいと 言って
車に 戻る
抱いた時 手に ヌルっと 何かが ついた
明日 病院だね と 思う
スーパー寄って 色々 買い揃え
自宅に 向かう
運転する 私の足に乗っけられ
ゴロゴロと 喉を鳴らしてる
その子が 12歳に なった時
私は 病院の 先生に 尋ねた
「そろそろ 心の準備しなければいけないでしょか」と
「いえ いえ この子は 予防接種も キチンとやってるから 後5年は 大丈夫」
と 先生は 笑顔で 言ってくれた
その 2ヶ月後
彼女は いなくなった
いつもなら 近所を 名前呼びながら 捜す私が
何故か 捜さなかった
どこかで 分かっていた
もう 彼女は 帰ってこないと。。。。
とても とても
賢い子だった
きっと
私が オイオイ 泣くだろうと 思って
だから
姿 隠したのだ と 思った
ある人と
連絡が 取れなくなった
【この電話は 使われておりません】
メッセージ が 流れる
捜す手立ては ある
でも
私は 彼の意思で
姿を隠した と 感じた
だから
だから
捜さない。。。
そして
静かに 時が 過ぎるのを 待つ
空 見上げ
月 見上げ
静かに
哀しく
時過ぎゆくさまを 見ている
ここで
じっと 動かず
時が 過ぎるのを 待っている
🌃 🌃 🌃